かんきょう「組写」ブログ

手話サークルでリサイクル出前講師

2015年07月18日

聴こえづらい、聴こえない・・・聴覚に障害を持たれていらっしゃる8名の方々にも参加も頂き、手話サークルのみなさまにリサイクル出前講師の機会をいただきました。これまで数多くの出前講師をさせていただきましたが、今回はいつも以上に良い機会を与えていただけたと思っています。
同時通訳をしていただくので「ゆっくり話す」ことを心がけて臨んだのですが、「癖」の修正は思ったよりもむずかしく、伝えよう伝えようとするほど、早口になっていく自分に気づき、修正をかけることに一苦労でした。

視覚障害の場合は白杖を持っていらっしゃったり、お顔の表情で、視覚に不自由が伴っていることに気付けますが、聴覚に障害をお持ちの方の見た目は健常者と変わりません。手話を母語とされているわけですから、私の講義中も視線の先は手話通訳の方をジッと見ています。その手話通訳の方は、私の言葉を聴いて、それを手話という行動に変えてお伝えする・・・言葉の選び方も話し方も、いつも以上に気にかけたつもりでしたが、終わってみれば、「つもり」から抜け出せていなかったなぁと反省が募るばかり。

一方で、分別や環境に配慮したいと思う心は私たちとなんら変わるものではなく、むしろ、積極的かもしれません。行政が発行している分別の冊子を読むことで「どう、分別すればいいのか」のレベルは健常者と変わりませんが、「なぜ、分別するのか」の説明に入ると、表情の真剣さの度合いが格段に上がるのが良くわかります。

日常の中で、「なぜ」という疑問を気軽に習得できる機会が健常者のそれと比較して、やっぱり少ないのだなぁと実感できます。「なんとなく」を「なるほど!」と思えるように具体的に説明できる力量をもっともっとつけたいと思いました。

環境分野の仕事をするとき、出前講師に限らず、私は「環境を考えることは 次の人のことを考える力をつけること」をモットーにして取り組んでいます。家庭から分別されたゴミは、それぞれ品物ごとに工場に運ばれ、そこでさらに不純物を除去する作業が行われます。その行程は、家庭から出たゴミを製品の材料として使えるまで続きます。したがって分別して出したら「はい終わり」としてしまうのではなく、次の行程はどんな作業で、その作業が効率よくコストをかけずに行えるかは、私たちの分別も大きくかかわっているといるので分別の精度を高めることが肝要ですと、お話しさせていただいてます。

日本の廃棄物処理法では、家庭から出るゴミの処理は市町村がその責を負うと定められています。つまり、私たちの税金が投入されているわけですから、税金を効率よく使えているかの第一歩は「人々の意識」によって左右されるのです。

分別というテーマから、次の人のことを考える力をつけていくことに関心を持っていただければ、日常のあらゆる行動に良い影響を及ぼすことにつながるのではないか、そう思っています。

出前講師を行うことで環境啓発をやっているなんて考えているようじゃダメですね。まだまだ、知らせるべき人たちはたくさんいらっしゃいますし、できること、すべきことは山ほどありますね。機会を与えてくださった手話サークルの皆様、ありがとうございました。

(一社)かんきょうデザインプロジェクトでは、学校、市民団体問わす、リサイクルや環境の出前講師を実施しています。テーマも地域それぞれの事情に合わせたり、学校プログラムの一つとして、いろいろとアレンジできます。お気軽にお声掛けください。

???????????????????????????????


<<前のページに戻る