ごみは無口だけど

ごみは無口だけど

2022年09月06日

早朝の横浜、素晴らしい虹がかかっていましたねぇ~
晴れやかな気分が味わえた朝でしたが午後は一転、ムシムシの酷暑でしたねぇ~

でも環境問題に取り組む学生とメディアで働く若者は元気よく産業廃棄物の中間処理工場に興味津々。8/30と同じ工場を案内させていただきました。この工場では廃木材の破砕処理だけではなく、金属くずや廃プラスチックの破砕・選別・圧縮、缶・びん・ペットボトルの選別・圧縮など、様々な廃棄物を多彩な処理機で再生資源物を産み出しています。

廃棄物処理工場にご案内すると「廃棄物から資源を作り出しているのですね」という感想を頂きます。捉え方として間違いではないのですが「搬入された資源物から、焼却や埋立てするごみを如何に少なくするか」を念頭に作業していると思いますよと応えています。見かけは「ごみ」ですが、その実態は「資源物」と捉えていますと・・そもそも、ごみとして考えない。まぁ、説明に少々無理はありますが、どんな心持で仕事をしているかと言えば、いかに燃やしたり埋め立てたりするごみを減らし、価値のある資源物(有価物と言います)を産み出すか。そこに気持ちが集約されていることは確かです。

工場の設立は38年前の昭和59年(1984年)なので、設立当初と現在では同じ廃木材でも趣が変わっています。家屋を解体して運ばれる柱も以前は太くて堅いものが多く混入していましたが、現在は合板(原木を薄く剥いた板に接着剤を塗って複数枚を貼り合わせたもの)が多くなっています。

つまり、時の流れとともに見た目は廃木材ですが、木材の質は異なっている、ということです。これは廃木材だけではなく、他の素材のごみも、年月とともにごみの質は変わっているといえます。ものづくりにおいて技術の進歩や革新とか言われるわけですから、それらがごみになったら当然、ごみ質も進歩や革新されているわけです。なんだか上手に表現できてませんが。

廃棄物処理の仕事は目前にあるごみを適正に処理したり、有価物にしたりを最優先していますが、同時に素材の変化や製作工程、添加物などにも関心を持って行わなければならない仕事なんだと思います。

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